いや〜、すごかったです。「かっこよかった」の一言です! ペナン滞在6年目にしてようやく見ることができました、タイプーサム。 夜も遅くまでやっているんですね。 深夜0時まであの状態で行進、ダンス。 ほんと、かっこよかった!! 聞いていたお話では、気持ち悪いとか、怖いとか、グロいとか。 そうじゃないんですね、あれは立派な「アート」ですし、「勇敢な男性の美」ですね。 「タイプーサム」Thaipusamのお祭りって、何のため?何の目的?って、そこからですよね、日本人としては。 マレーシアに来てから初めてこの言葉を聞く方も多いと思いますが、単なるインド系の祝日か、って思うくらいです。 マレーシアには主に、マレー系、中華系、インド系の方々が住んでいるので、それぞれの祝日が国民の休日としてあるのです。 インド系にとっては11月のデーパバリというお正月と、このタイプーサムが一年でとっても重要な日となるそうです。 タイプーサムはインド・タミール族によって行われるヒンドゥー教のお祭りで、通常1月か2月の満月の日に行われます。 タイプーサムの語源は、Thai(1月が2月の期間)とPusam(星の名前)から来ているそうで、この時期にプーサムという星が一番高い位置に来ているという意味です。 ヒンドゥー教の神様で、ムルガン(Murugan)という神様がいて、槍を持って邪悪なデーモン(悪魔)を退治し、彼の誕生日を祝うというのが元々のお祭りの趣旨だ、とウィキペディアは言います。ただ今回、小生がお祭りの間にインド人の子を捕まえて、「ペナンの今」のお祭りの趣旨を尋ねてみたところ、「Muruganの結婚式を祝っているのよ」とのことでした。
どうやらMuruganの神様には二人お嫁さんがいるそうで、そのどちらかのお嫁さんの方の結婚記念日なんだとか。 前妻?後妻?と聞くと、「どっちかはわからないけど、どっちでもいいの」とのこと。
「なぜ、男性たちはあんなにお顔や体に釘や針金を刺して歩く意味があるの?」 という質問には、 「あれはお金に困った人たちや、体が悪くなってしまった人、いろんなトラブルに苛まれている人が、自分は神様のためになんでも体を張ってやります、とお願いし、今後の人生の金運や健康を祈っているのよ」 との事でした。
なるほど!そうなんだ!とても興味深い!
毎年、この儀式で有志ある人が立候補し、神様に誰にやってもらうのかを選んでもらうのだという。 体に針を刺せない女性たちは、お祭りの時に皆にご飯を無料で配布したりして有志になる。
つい先日のチャイニーズのアンパオと一緒。 マレー人の教えにも善意はアラーの神が記録しているとあるそうで、他人に良いことをすると自分にいつか返ってくるという教えはみなマレーシア共通。 マレーシア、けっこういい国です。笑 釘差しの男性の顔ぶれは、毎年同じ人もいれば、新規参入もいるそうで、続けるならば3年、5年と奇数の数字で続けなければならないそう。 なのでもしかしたら、以下写真の中に去年の顔ぶれがいらっしゃるかもしれませんね。 以下、彼らの有志の写真です。 夕方の部からになってしまったので、暗くなって見えづらい素人写真で申し訳ないですが、少しでも雰囲気が伝わればいいなと思います。 怖いとか、言わないで。 本当にアートです。 釘を刺された痛さに耐えるため、トランス状態になっている人も多々。 足元がふらついて数段の階段さえもまともに降りれない人もいました。 サポーターたちに支えられながら、交代で休憩し、朝から晩まで歩き続けます。 ほぼ全員、あごのところに釘が貫通しており、目が座っている人もいますが、たまにジャキーンと目が開いてカメラ目線を送ってくれる方もいました。 全身に鈴を刺して音色を立てる人。 背中に針を刺して、ロープで引っ張ったり。 さあ、ご覧下さい。
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今では、危険だとか衛生上良くない?とのことで、インドの本国ではすっかり姿を消してしまったこのお祭り。 はるか昔に海外に渡った彼らのご先祖様の子孫が、こうやって昔ながらの母国の伝統を異国で引き継いでくれています。 ずっとずっと守ってほしいものです。 ボンボーノペナン